■交差点の歩車分離形式
さて、今回改善された歩車分離方式は、前記の通り押しボタンでの歩行者専用現示式です。くわしく見ていきたいと思います。
交差点改善後の制御時間
図表2は、大八木交差点の現示をわかりやすく図にしたものです。

図表2
注)現示:ある交通の流に通行権を与える表示時間
凡例:太矢印は車両の流れ、破線矢印は横断者の流れ
これまでの大八木町交差点は、主道路と従道路で人と車を同時に流す2現示式で、3年前に計った1サイクルは約1分40秒でした。
歩車分離信号にしてからは、主道路で42秒、従道路で32秒を流したのちに、歩行者専用現示を 23秒で流す3現示です。黄色灯火や全赤を含めた3現示までの1サイクルは、約1分50秒に調整されていました。
横断者が押しボタンを押した時は、常に②現示目の従道路の流れが終った後に歩行者専用現示となります。
今後も警察で、各現示の微調整があるものと思いますが大きな変更はないと考えます。
横断者の待ち時間を見ると、最も長いときで1分27秒です。先人が先にボタンを押していればその分待ち時間が短くなり、これまでどおり待たずに横断できることもあります。加えて横断者用の信号時間は23秒あるため、健常者や自転車の場合斜め横断せずとも1回で斜めの目的地点に到達できます。一方車側は、横断者が多いピーク時に最大待ち時間が多少長くなりますが、押しボタンの押されないときは、2現示となるため、車の待ち時間はこれまでより短くなります。
なじんでしまえば、ドライバーも横断者も気にならない程度の待ち時間と言えましょう。
