横浜カーフリーデーに参加して(2)

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フランスでは全市域でマイカー禁止に

一方、ヨーロッパなどでは、自治体がクルマに頼らない交通政策を長期的に進める中で、モビリティウイーク&カーフリーデーにも中心的に関与している都市が多いと聞きます。

カーフリーデージャパンの代表、望月真一さんの視察報告記 3)によると、フランスのパリでは、今年の10月1日に全市域でカーフリーデーを実施したそうです。公共交通や緊急車両などは通行可ですが、マイカーとバイクは走行禁止とし、「都市空間の浪費という観点から電気自動車も走行禁止の対象」としたと記されています。
走行可能な車両も最高速度は時速30kmに制限され、実施にあたって1000人近い職員・警察官が取り締りに従事したこと、その日の大気汚染はいつもの日曜日より20%減ったことなども報告されています。

この日だけのことではなく、パリの中心部ではここ10年で自転車走行空間が倍に増え、車線減少や交通止め等で道路を歩行者空間に置き換える整備も徐々に進んでいるそうです。また、パリ大都市圏で2006年以降トラムの新線が8路線作られるなど、公共交通網も充実進化していることを、望月さんの報告記は伝えています。

地球全体で環境汚染や資源の枯渇が進み、深刻化する中で、海外の多くの都市では将来をみすえて、環境負荷が少なく、だれもが安全に平等に移動しやすい交通体系やまちの整備を進めているようです。未だクルマ優先の日本、将来はどうなっていくのでしょうか。

(担当は佐藤清志さんと足立。佐藤清志さんと、本会会員でもあり都電網研究会から参加の藤村建一郎さんは今年も会場設営等に大活躍でした。本会からはほかに杉田久美子さん、安彦守人さん、代表の榊原茂典さんも応援参加してくださいました。)

 

【注】
3)望月真一さんによる『パリ市「車のない日」視察報告』。一般社団法人カーフリーデージャパンのブログに掲載されています。

(東京都三鷹市在住)

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