世界道路交通被害者の日(ワールドデイ)2025「北海道フォーラム・交通死傷ゼロへの提言」に48人が集う 基調講演は久保田 尚氏

第2部「ゼロへの提言」:基調講演「歩行者・自転車の被害ゼロへの確かな一歩を」

埼玉大学名誉教授 久保田 尚氏

第2部基調講演の講師に迎えたのは、問い直す会が2025年4月19日に開催された講演会の講師、埼玉大学名誉教授、久保田 尚氏です。

スライドを示しながら講演する久保田教授

【講師プロフィール】
埼玉大学名誉教授、日本大学客員教授、専門は、都市交通計画、交通工学
著書(共著)に『改訂 生活道路のゾーン対策マニュアル』『改訂新版 読んで学ぶ交通工学・交通計画』など
交通安全の分野では特に生活道路の安全対策に取り組まれています

久保田氏は、「歩行者・自転車の被害『ゼロ』への確かな一歩を」と題し、「ハンプやソフトライジングボラード等が通常の選択肢になり、わが国の生活道路の安全対策が根本的変革を遂げつつあります。通学路や生活道路の重大事故ゼロに向けて、今こそ動き出しましょう」と熱く講演。
日本の交通安全の課題として、生活圏内の子どもや高齢者、歩行者・自転車の安全確保が第一に挙げられること、そのためにハンプやボラードなど物理的デバイスの有効性を実証事例とともに具体的に教示され、被害者の会の会員はじめ、参加者に深い感銘と指針を与えました。

参加者からの感謝の言葉

参加者からは、
◆「実験的調査のお話、説得力がありました」
◆「子どもと高齢者の事故の多さにはびっくりしました。全国的にハンプがこれほど進んでいるとは思いませんでした。日本には抜け道が多いですね。札幌でもがんばってハンプを沢山作ってほしいです」
◆「通学路Vision Zeroの取組がとても参考になった」

◆「ハンプやライジングボラードなど初めて知って、大変効果的だと感じ、今後沢山の場所に拡がって欲しいと強く思いました」
◆「ハンプの速度制御効果が初めてわかりました」
◆「ハンプ、ボラードを実際に設置するための具体的道すじ〜行政と住民のワークショップの例など〜が分かった」

◆「ハンプやボラードなどの日本国内での設置例、効果などが具体的に分かってよかった。法の整備も進み国内の設置例も多く、道内のハンプの設置例もあるので、さらに増やしていけると感じた。ビジョンゼロをまず通学路に絞って実現して、さらに範囲を拡げていくという流れは、合意を作りやすい良いやり方と思った」

◆「業務でソフト面の対策を行ってきましたが、ここまでハード面の対策が有効なものだとは知りませんでした。引き続きソフト面での対策は実施しなければなりませんが、ハード対策(関係機関と連携が必要)も重点に置かなくてはならないと感じました。そして交通事故死ゼロを目指していかなければなりません。そのためには、先ず交通弱者といわれる歩行者対クルマの必要性を改めて認識しました。」

など、感謝の言葉が多数寄せられました。

第3部「ゼロへの誓い」:関係機関より挨拶・発言

第3部では、フォーラムのまとめとして、後援いただいている関係機関より「ゼロへの誓い」としてご発言いただきました。(発言順)
・北海道くらし安全局道民生活課 交通安全対策課長 二瓶 友和 氏
・札幌市市民文化局地域振興部 交通安全担当課長 早坂 大介 氏
・北海道警察本部 交通部管理官 藤原 学 氏

「交通死傷ゼロへの提言」を採択

終わりに、今回も、下記3項目からなる「交通死傷ゼロへの提言」が提案・採択され、閉会しました。

交通死傷ゼロへの提言
第1 交通死傷被害「ゼロ」のための施策推進を
第2 クルマの抜本的速度抑制と規制を基本とすること
第3 歩行者保護と居住地の交通静穏化を徹底すること

私たちは、ワールドデイに連帯した本フォーラムの成功を糧に、尊い犠牲を無にしないための交通死傷ゼロを求める諸活動をさらに前へ進めたいと考えています。

(北海道札幌市在住)

小鳥や虫たちや花々を描いた手書きのイラストです。

春の野原(会員K・Tさんの絵)