(里見岳男)
自転車利用環境向上会議は、日本の自転車利用環境をより良くするために、行政関係者や学識経験者、民間企業や市民団体などさまざまな立場の人々が集まって情報交換を行う、全国規模の会議です。
2012年に始まり、今回で12回を数えるこの会議は、毎回全国各地の都市をめぐりつつ開催されており、今年は私が住む名古屋での開催となったため、前々回、前回にひき続きポスター展示企画への出展を決めました。
会議は2025年10月31日(金)と11月1日(土)の2日間にわたって開催され、1日目には共同代表の青木勝さんと、愛知県にお住まいの会員である木村利雄さんも参加してくださいました。

会議と名がつくからには当然さまざまなテーマを扱う講演会、トークイベントが開かれるのですが、やはりこうしたイベントの醍醐味は、普段はなかなか知り合ったり話をしたりすることがない方々との交流にこそあるのだなと感じた2日間でした。
とくに興味深かったのは現役のコンサルの方々のお話で、事と次第によってはそうした方々にもアプローチしてお互いを利用するような手法も有効かも、という発見がありました。
また地元名古屋の自転車利用環境整備を担当する行政の方々のところにも押しかけて要望をお伝えしたりもしたのですが、さすがに少々ぶしつけで煙たがられてしまったなと反省しているところです。
今回展示したポスターは、ご覧いただけるとわかるように、名古屋市の駐輪施策を批判するという、他とは毛色の違う内容となっていて、人だかりができるような事態にはあいにくとなりませんでしたが、この会議を主催する全国委員会の会長でもあり、国の自転車関連の各種専門会議のメンバーも務める三国成子氏がいらしてくださいました。 タップ(又はクリック)で拡大します。
氏は市民と行政の強力な連携関係を構築して金沢の自転車利用環境整備を進めたことで知られており、ポスターについても「地方自治体に訴えかけるときには、なにをどうしてほしいのか、目標と具体的な案を提示しなくては」とアドバイスをいただきました。

当会ではこれまで、国の機関に対して交通安全、自動車・道路政策、公共交通政策といったことがらについての要望・意見を提出することが多かったのですが、この会議において全国各地のさまざまな取り組みを目にしたことで、今後は各会員の居住地の問題についても会としてなんらかのサポートを提供していければとの思いを新たにいたしました。
なお、会議への参加にあたっては、全国委員会の幹事を務めておられ、当会の世話人でもある小路泰広さんにも助言をいただきました。ありがとうございました。
