開催報告 里見岳男(世話人)
2024年4月20日、年度総会が開催された品川区の「きゅりあん」の一室にて、総会に引き続いて講演・対談会が開かれました。
今回の講師を引き受けてくださったのは宮田浩介さん。語学力とニューヨーク留学経験を生かし、世界中の自転車活用事例や、道路・交通・まちのありかたについて幅広く情報を収集し、SNSやブログで公開しておられます。宮田さんはいつも「なにが行われているか」だけでなく「なぜそうしているのか」「目指すものはなにか」ということについても本質を捉えた発信をしていて、今回の講演でもその語り口は非常に新鮮で心に響くものでした。
2023年11月には宮田さんが編著者となった書籍『世界に学ぶ自転車都市のつくりかた:人と暮らしが中心のまちとみちのデザイン』が出版されたこともあり、当初は書籍の内容に沿った講演をお願いしようと考えていたのですが、宮田さんはすでに同様の趣旨で何度か講演をされており、ご本人から「壇上で一人だけ、それも男性が延々説明するだけだとつまらなくないですか」とのご提案をいただき、新機軸として後半に対談を取り入れた形式での開催となりました。
対談のパートナーに名乗りを上げたのは、当会の会員で医師の岡田百合香さん。専門分野について市民向け講座を開催したり、育児メディアで連載を担当しつつ単著も出版されるなどきわめて多忙な日々を送るかたわら、当会の活動にも精力的に参加しています。未就学児と小学生のお子さんがいますが、愛知県でもひときわ「クルマ社会」色の濃い東三河地方在住ということで、子どもたちが常日頃から自動車の脅威にさらされていることに強い危機感を覚え、報道機関や自治体にも訴えかけを続けてきました。
そんなお二人が「子どもの幸せ」というキーワードを軸に熱く語り合った2時間のもようを、できるだけ会場の雰囲気そのままに、かつ内容をかいつまんでお届けいたします。
岡田百合香さん(左)と宮田浩介さん(右)
限られた時間ではありましたが、宮田さん、岡田さん、そして参加者のみなさんの思いがぶつかりあう、すばらしい時間を過ごすことができました。ありがとうございました。なお当日は会場・オンラインあわせて60名近くの方にご参加いただきました。ブログやSNSで感想を投稿されましたら、ぜひ当会にもお知らせください。
★クルマ社会を問い直す会の会員限定となりますが、講演の様子をYouTubeで限定公開しております。共同代表の青木(osakahorai551@yahoo. co.jp)さんにメールをお送りいただければ、折り返し動画アドレスをご連絡いたしますので、また折に触れてご覧いただけますと幸いです。
★この講演&対談会の様子が2024年5月14日付しんぶん赤旗に大きく紹介されました。
[注釈]
『世界に学ぶ自転車都市のつくりかた 人と暮らしが中心のまちとみちのデザイン』宮田浩介(編著)、小畑和香子・南村多津恵・早川洋平(著) 学芸出版社2023.11.8