古川量巳
前の号にアルコール依存症とそれに近い重篤問題飲酒者が450万人にものぼることを例に挙げて、クルマの運転免許に「厳格な適正検査を」と書きました。ある新聞社のコラム子によると、認知症患者が170万人、毎年、数万人の勢いで増えて行く見通しだそうです。これとは別ですが、人間は加齢とともにさまざまな機能を衰えさせたり失ったりします。これはよほど劇的な変化でない場合、当人は気が付かない内に起こります。個人差があるので、年齢でくくるのは乱暴に過ぎますがいつかは誰にも訪れる自然の摂理です。 最近、近所でお祖母さんが自分の孫にクルマをブッつけて怪我をさせる事故があって、ひとしきり話題になりました。幸い、命に別状がなく、身内のこともあって、事件にはならなかったが、大問題であることに変わりはありません。
このままでは、こんな事故が増えこそすれ減ることはないでしょう。ほんとうに人間の安全を大切に考えるなら「転ばぬ先の杖」が第一。くどいようですが免許の交付、更新時の「厳正な適正検査」が一日も早く実施されるべきだと重ねて、強く訴えます。
(2007年7月発行 会報第48号)