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長野県上田市の「ゼロカーボン×交通まちづくり」(5)

投稿日:2024年6月18日 更新日:

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公共交通空白地域の存在

上田市ではこうした先進的な取り組みがある 一方で、公共交通空白地域の存在が気がかりだ。例えば丸子地域では千曲バス鹿教湯線と武石(たけし)線が運行しているが、2006年に上田市と合併した旧武石村に伸びる武石線では、平日朝の上田方面行きと平日夜の武石方面行きのバスしかなく、来訪者の利用は困難。
武石地域には市営の温泉施設「武石温泉うつくしの湯」や、灯火器を収蔵している「武石ともしび博物館」などの集客施設があるが、市外からの来訪客はJRバス和田峠北線の「武石」から片道3km歩いて行くしかない。
同じく武石地域にある著名な観光地の美ヶ原(うつくしがはら)高原にも上田市側から行くバスは無い(かつて千曲バスが運行していたが2011年までで休止された)。
住民向けには武石デマンド交通「武石スマイル号」[6]が運行されているが、地域住民以外は乗ることができない。一部の人しか乗れないものを公共交通と呼ぶべきかも議論がありそうだが、このような交通空白地域が存在していることは意識しておきたい。

【脚注・出典】

6. 上田市内のデマンド交通について(上田市)
https://www.city.ueda.nagano.jp/soshiki/kotu/20117.html

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