清水真哉
<自転車の交通法規無視>
近頃、自転車の交通法規無視が気になります。
自分が歩行者として青信号になった横断歩道を渡り始めると、車道を走ってきた自転車が目の前を横切っていくのです。思わずひやっとします。車道を走る以上、自動車と同じように車道の信号が赤になったら停止しなくてはならないはずです。
今、自転車利用者たちは、車両としての立場と歩行者としての立場のいいとこ取りをしています。車両なので車道を走ってくるが、横断歩道に来た途端、歩行者に変身し、横断歩道に進入してくるのです。
自動車が自転車を邪魔にして歩道に押し上げた結果、車道も歩道も右車線も左車線も自由自在に走り回れる路上のモンスターを生み出してしまったのです。
秩序を回復するには、シンプルな原則に立ち返り、行政、警察、教育機関、市民、マスコミなどが、地道な啓蒙の努力を続ける他はないでしょう。
では、そのシンプルな原則は何か、について議論をしなくてはならないのでしょうが、「自転車は車道を走るときは道路の左端を走行し、自動車と同じ信号に従う。歩道を利用するときは、人の早足ていどの速度で走行する。」というあたりを最低限のルールとして確立するべきと考えます。
そして、歩道でスピードを出している自転車に対して警察は、車道を走るように指導しなくてはなりません。
この問題については、問い直す会としても大きなテーマとして取り上げていきたいと考えています。
(2011年9月発行 会報第65号)