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交通システムルポ 地域の未来を描くライトレール~LRT建設工事が進む宇都宮市・芳賀町~

投稿日:2020年3月31日 更新日:

井坂洋士

 去る2019年11月の土曜日、「横浜にLRT(エルアールティー)を走らせる会」さんが主催する宇都宮ライトレール(LRT)工事状況の見学会に、同会のご厚意により同行させていただいた。主催の同会と当日ご案内いただいた宇都宮ライトレール社の関係各位にはこの場を借りて御礼申し上げたい。本稿ではその様子を簡単に紹介しつつ、地方都市・宇都宮でいま何が起きているのかを俯瞰してみたい。

 なお、LRTはLight Rail Transitの略で、直訳すると軽量軌道交通だが、専ら路面電車を高度化した新しい交通システムを指しており、「ライトレール」とも呼ばれる。従来の鉄道(Heavy Rail)よりも速度や輸送力は低いが、主に道路に敷設することから比較的安価に整備でき、街との距離感が近く、楽に乗降できることが特徴となっている。また、本稿で触れる停留場や橋梁等の名称は計画段階の仮称であり、今後変更があり得る。

JR宇都宮駅から東へ延びる新しい交通軸

 JR宇都宮駅を降りて東口へ出ると、通路の両側にずらっと並ぶ黄色いLRTの広報が目を引く(写真1)。駅前は再開発中で、宇都宮を代表する餃子店の仮設店舗が並ぶが、ここが近い将来、宇都宮ライトレールの起点となる場所だ。

写真1 JR宇都宮駅東口通路に並ぶLRTの広報

 宇都宮市は栃木県の県庁所在地であり、人口約52万人を擁する大きな地方都市だ。鉄道は東京と東北・北海道をつなぐ幹線であるJR東北本線と東北新幹線の宇都宮駅が中心となり、JR日光線と烏からすやま山線(東北本線経由)が乗り入れている。また中心市街地には東武宇都宮線も乗り入れており、ともに南北の交通軸を形成している。

 一方で東西方向は、西隣の鹿沼市方面へJR日光線が通っているものの、ほぼ自動車に頼っている状況だ。路線バスも頻繁に走っているし、近年は自転車ナビライン等の整備も進められてはいるが、自家用車への依存度が高いことが課題となっている。

 そこで宇都宮市では、東西の新たな公共交通軸を担うLRT路線の整備を進めている。設備は自治体が整備・保有するが、運営は官民共同出資の第三セクター「宇都宮ライトレール」が担う、上下分離方式で整備が進められている。

 現在は優先整備区間として、JR宇都宮駅より東側の工事が進められている。宇都宮駅東口を起点に東へ進み、鬼きぬ怒川がわを渡って清きよはら原工業団地と「ゆいの杜もり」( UR都市機構が開発した住宅団地、テクノポリスとも呼ばれる)を通り、市町境を越えて芳はが賀町の芳賀・高根沢工業団地へ至る軌道路線だ。主に併用軌道(既存の道路に敷設される)だが、鬼怒川を渡る付近(おおよそ平出町~作新学院北の間)は新設軌道となる。

図1 自動車(マイカー)依存が宇都宮市の課題[1]

 図2にも示されているように、沿線には工業団地や住宅団地が広がっており、途中には「ベルモール」という大型ショッピングセンターも立地している。現在は路線バスが走っているものの、自家用車の利用が極めて多く、とりわけ朝の通勤通学時間帯には道路が渋滞し、時間の無駄や環境問題を発生させている。

図2 LRT停留場位置図[2]

 見方を変えれば一定の移動需要があるわけだから、魅力的な公共交通手段を導入して自家用車からの乗り換えを進めることができれば、渋滞や公害・事故などの自動車にまつわる様々な都市問題を緩和できるし、本LRT路線も早期の黒字化が見込まれている。

 しかし今回の宇都宮市のように既存の鉄軌道路線がなかった場所にLRTを新設する取り組みは国内では例がなく、その動向が全国から注目されている。

 宇都宮市では1993年に新交通システム導入の調査を開始、2013年に東西基幹公共交通としてLRTを導入する基本方針が決定され、隣接する芳賀町も参画して検討が進められた。クルマ依存度の強い一部の住民による反対運動もあり、合意形成に時間をかけたこともあって、当初は2019年度としていた開業目標年次からは遅れることになったが、理解が進み、2018年5月より建設が始まった。現在着工中の区間は2022年3月の開業見込みとなっている。

写真2 鬼怒川を渡る鬼怒川橋梁では橋脚を建設中

運賃収受の近代化

 現在、宇都宮市内を走る路線バスでは現金での運賃支払いが基本になっているが、宇都宮市が主導して、JR東日本が開発中のSスイカuicaをベースにした「地域連携ICカード」を導入する[3]。2021年以降、宇都宮市内を走る全ての一般路線バスおよび宇都宮ライトレールでは共通のICカードで乗車できるようになり、既存のSuica等も利用できるようになる。首都圏や京阪神などのICカードでの乗車が当たり前の地域に住んでいる人には実感できるだろうが、これだけでも地域公共交通の利便性を大幅に引き上げることにつながるだろう。

 また、従来の路線バスや路面電車では乗降扉が限定されることで混雑や遅れの原因になっていたが、宇都宮ではさらに一歩進んで、ICカード利用者はLRT車 両(LRV)全扉での乗降扱いを実施予定[4]。ただし現金で乗車する場合は、各電停に設置される整理券発行機にて整理券を受け取り、運転手のいる前扉から降車する必要がある。

 もっとも、通勤通学客や首都圏在住の乗客はほとんどがICカードを利用するだろうし、東側の沿線は観光よりも地域住民や企業関係者の利用が主と考えられるので、ICカードに限定された信用乗車方式(係員や改札機等による改札を省略する乗降扱い)でもスムースな乗降に十分な効果を期待できるだろう。

図2 乗降口のICカードリーダー配置イメージ出典:第23回「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」資料より

車両(LRV)の導入

 車両(LRV=LightRailVehicle)は全車新製され、実績のある新潟トランシスが担当[5]。軌道法に準拠した全長29.52mで、1編成あたりの定員は160名。現在建設中の車両基地が完成する2020年頃より順次納車予定となっている。

 車体は宇都宮地域で特徴的な夏の「雷」から連想される黄色をイメージカラーに採用しており、印象的だ。停留場やサイン(案内板等)などもトータルデザインされる[6]。街にわかりやすさと新鮮さをもたらし、ゆくゆくは宇都宮のシンボルになることだろう。

路線バスの再編

 LRT開業にあわせてバス路線も再編される。現在は横軸となる鉄軌道が不在のため、市内を走るほとんどの路線バスが宇都宮駅や中心市街地に乗り入れ、中心市街地を貫く駅西側の「大通り」には1日に約2100本ものバスが通る、極めて効率が悪い状態になっている[7]写真3)。

写真3 「大通り」を通るバスの時刻表

 LRTが先行開業する東側では、同時にバス路線も再編され、主要電停にトランジットセンター(バスロータリーや自転車駐輪場などが設けられる乗り換え拠点)が整備されて、近隣を周回するバス路線が開設される(図3)。今は宇都宮駅まで乗り入れている路線バスの走行距離が短縮されることから、車両台数を増やさずに増便が可能になる。運賃も共通ICカードの導入により、乗継割引などの導入が検討されている。

図3 LRT優先整備区間(宇都宮駅より右側の実線)と計画区間(左側の<印) 出典:宇都宮市資料

 ところで、宇都宮市内で路線バスを運行する事業者は、最大手の関東自動車、東武グループの東とうや野交通、JRバス関東の3社あった。しかし、関東自動車は2012年に「みちのりホールディングス」の傘下に入り、2016年には東野交通も同社傘下に入り、両社は2018年に合併し(存続会社は関東自動車)、現在では大半のバス路線が関東自動車1社体制になった(写真4)。

 なお、JRバス関東は引き続き茂木町方面の路線(水都西線)を担当している。

 かつて宇都宮のLRT計画を進めるに際し、路線バス事業者との調整が課題のひとつであった。宇都宮市の中心市街地はJR宇都宮駅よりも西側の東武宇都宮駅付近にあり、県庁や市役所も西側に立地し、商業施設も集積している。そのため市内を走るバス路線も多くがこの区間(JR宇都宮駅西口~東武宇都宮駅方面の「大通り」)に乗り入れており、バスがひっきりなしに行き交っているし、乗客が多い区間でもある。

写真4 東野交通のロゴは残るが、関東自動車に変わった

 なお、JRバス関東は引き続き茂木町方面の路線(水都西線)を担当している。

 かつて宇都宮のLRT計画を進めるに際し、路線バス事業者との調整が課題のひとつであった。宇都宮市の中心市街地はJR宇都宮駅よりも西側の東武宇都宮駅付近にあり、県庁や市役所も西側に立地し、商業施設も集積している。そのため市内を走るバス路線も多くがこの区間(JR宇都宮駅西口~東武宇都宮駅方面の「大通り」)に乗り入れており、バスがひっきりなしに行き交っているし、乗客が多い区間でもある。

 東西基幹公共交通として計画された宇都宮ライトレールも当然、この中心市街地への乗り入れが計画されている(後述)が、路線バスとの役割分担が必要になり、複数あるバス事業者との調整が課題となった。特に最大手の関東自動車は当初はLRT導入に後ろ向きとも見られていたが、2015年に態度を軟化し[8]、現在はLRT運行を担う第三セクターに経営参加している。

運行頻度は?

 計画段階では、平日朝のピーク時は6分間隔(1時間あたり10本)、日中は10分間隔(1時間あたり6本)の運行頻度が構想されている。

 詳細は今後検討されることになるが、本路線はやはり朝夕の通勤通学需要が多いと見込まれていることから、日中の運行頻度は減らしても良いのでは、といった話も出ているようだ。

 宇都宮市内を走る従来の鉄道は、JR東北本線(宇都宮線)の上野方面が日中毎時3本、黒磯方面が同2~3本(烏山線方面を含む)。JR日光線(鹿沼・日光方面)が同1本。東武宇都宮線(栃木市方面)が同2本という運行状況だから、そう考えるのも無理からぬことと思う。

 とはいえ、筆者の考えでは、自家用車からの乗り換えを進めるためにも、日中の運行間隔が10分毎(毎時6本)という当初計画は、人口52万人を擁する宇都宮市の東西軸となるLRTにとって妥当なものだと思う。

 国内初のLRT整備事例として知られる富山市(人口約42万人)の富山ライトレールでは、旧JR富山港線の線路を転用して整備されたが、かつての富山港線は日中毎時1本だった運行本数を、LRT化後は毎時4本に増やしたことが、利用者増につながったと言われている。

 また、例えば東京都八王子市(人口約58万人)を走る京王電鉄の高尾線では、平日の昼間は各駅停車が毎時3本+特急(新宿方面に直通)が毎時3本走っているが、休日ダイヤでは全て各駅停車(新宿方面に直通する準特急を含む)になって毎時6本走っている。どうしても乗客の少なくなる平日日中は急行運転して速達性を向上させる一方、休日は沿線住民の日中の外出が増えるので、沿線各駅の利便性を向上させて、運行本数を確保しているわけだ。

 ちなみに京王高尾線の1日乗降人員の合計が74,508人(2018年度)。路線内利用の重複もあるだろうから、利用者数は1日あたり6~7万人くらいだろうか。対して宇都宮ライトレールの平日1日の利用見込み人数は約16,300人。車両の輸送力の差(京王高尾線では定員150名前後×8両ないし10両、宇都宮ライトレールは1編成160人)を考慮すると、同じ運行頻度に設定しても、そこそこの乗車率を期待できるのではなかろうか。

 電車やバスに日常的に乗ってもらうためには、やはり一定以上の運行頻度が必要になる。沿線住民のクルマ依存からの脱却をすすめるためにも、ぜひとも無理のない範囲で高頻度運行を実現してほしい。

西側への延伸は?

 東側の開業後になるが、西側への延伸も計画に織り込み済みだ。ひとまず、宇都宮駅西口から大通りを通って東武宇都宮駅より先の桜通り十文字(JR宇都宮駅より2kmほど西側の「桜2丁目」交差点)付近までが決まっているが(図3)、以前は西側「大通り」へのLRT敷設には賛否両論あり、推進でまとまった東側から着工された経緯もあって、商業の集積がある西側地区でも危機感を持ったようだ。宇都宮商工会議所からは、西側区間の早期整備や、東武宇都宮線への乗り入れを求める声も挙がるようになっている[10]

 また、その700mほど先には作新学院(小・中・高校)があり、朝は通学する生徒の自転車が連なると聞く。ここの通学需要が大きいことから、延伸を考えているそうだ[7]

 さらにその先、JR宇都宮駅から8kmほどの大おおや谷地区には、大谷石の採掘跡をライトアップした大谷資料館(写真5)や、岩盤に直接彫られた観音像が見事な大谷寺などが立地することから、訪れる観光客が増えているという。

写真5 坑道跡がライトアップされた大谷資料館

 ここに宇都宮市では「大谷観光一日乗車券」を発売し[9]、路線バスでの訪問を喚起している。関東自動車の路線バス(JR宇都宮駅西口~大谷・立岩間)が乗り放題になり、大谷資料館の入館料と大谷観音(大谷寺)の拝観料がセットになってお得になっている。

 今は関東自動車のバス路線が日中毎時1本程度(朝夕は増便)走っているが、朝夕や休日日中は渋滞に巻き込まれて遅れがちになっているという。途中の道路が狭い(片側1車線)といった課題はあるものの、西側への延伸案の候補地にも挙がっているようだ[7]図4)。

 どこまで延伸するかはともかく、LRTの西側への延伸は、市の公共交通幹線軸を描く意味でも重要だろうし、自家用車から公共交通への移行を進める上でも有意義であろう。

図4 西側延伸案は5候補挙がっている 出典:宇都宮市資料

「交通未来都市」の象徴に

 筆者は度々宇都宮を訪ねているが、LRT着工後は初となった今回の訪問で、実際に橋脚などが建ち始めた様子に感銘を受けるとともに、LRTが単なる交通手段ではなく「まちおこし」につながっている様子を目の当たりにして感動を覚えた。

 JR宇都宮駅と東武宇都宮駅は直線で1.5kmほど離れており、その間に中心市街地が広がっている。既述の通り路線バスが頻繁に走っているが、歩いても30分ほどの距離だ。筆者が宇都宮を訪ねる時は、必ず片道JR・片道東武を利用することで、中心市街地を歩くようにしている。とりわけ象徴的に映るのが東武宇都宮駅前のアーケード商店街「オリオン通り」で、かつては典型的なシャッター商店街となっていて、人出もまばらな時期があったのだが、今回は開いている店が増え、賑わいを見せていた(写真6)。

 市職員の方に聞いたところ、商店街の活性化にも取り組んでおり、閉めている店のオーナーに依頼して、飲食店可の条件で貸し出してもらう取り組みを進めているそうだ。たしかに飲食店が増え、それが商店街の賑わいにもつながっているように感じられた。

 商店街にはLRVをデザインした黄色いフラッグが掲げられ、「あなたと進む、未来がある。」「みんなで行こう、明日へ行こう。」というキャッチフレーズが印象的だ(写真6)。みんなで利用できるLRTが街の象徴になるとともに、街に賑わいをもたらす可能性をよく示していると思う。

写真6 LRTのフラッグが並ぶオリオン通り商店街

 東側のLRT沿線にある宇都宮テクノポリス「ゆいの杜」に造成された宅地も、しばらく売れない時期が続いたようだが、2013年にLRT導入方針が決定されてから急に売れ始め、子育て世代を中心に人口が急増しているため、小学校が足りなくなったそうで、新たに小学校を建設していた。人口減少時代に地方都市で小学校を新設する事例は珍しいとあって、開業前からLRTの効果に注目されている[11]

 富山市も然りだが、自動車分担率が高い地方都市では都市機能が拡散することから、中心市街地が寂れ、税収が下がると同時に公共工事等の負担が増えることが知られている。宇都宮市でもクルマ依存の様々な弊害に直面しており、中心市街地の空洞化や地価下落(図5)、市民の不健康な生活習慣、高齢者の外出難など、様々な悪影響に直面しているという。つまり交通は都市の健康度に直結する。LRTは都市を健康にするための手段というわけだ。

図5 路面電車がある都市の多く(松山市・長崎市・鹿児島市)は自動車分担率(横軸)が低く、商店街の地価(縦軸)も高い傾向が示されている [1]

走れば愉快だ宇都宮

 読者の中にも土地勘がない人が多いだろうが、ぜひ機会を見つけて、変化する宇都宮市を訪ね歩いてみてほしい。

 宇都宮市では餃子の消費量が多いそうで、餃子の街として知られている。また、自転車ロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」が活動しており、本格的な国際自転車ロードレース「ジャパンカップ」が開催されていることでも知られる。中心市街地を自動車通行止めにして街中を颯爽と走る自転車レースは壮観だ。自転車ファンもよく訪れるため、「走れば愉快だ宇都宮」をキャッチフレーズにして「自転車のまち」をPRしており[12]、宇都宮駅東口にはスポーツ自転車をレンタルできる「宮サイクルステーション」が設置され、街中には休憩スポット「自転車の駅」も整備されている。

 とはいえ地域の自転車分担率(代表交通手段)は平成4年調査で18.7%、平成26年調査では12.1%と減少傾向[1]。中高生の自転車通学が盛んと聞くが、免許を取ると自動車に流れてしまうのでは残念だ。自転車の良さがまだ知られていないということだろうし、地元住民の利用をもっと推進する必要を感じる。

 北関東3県はDID(国勢調査における人口集中地区)における人口密度が低く、交通手段分担率に占める自動車の割合が高い[13]。つまり都市が拡散していて、クルマ依存の生活習慣になっている。裏返せばクルマを使わない/使えない人には住みづらい都市構造になってしまっている。

 地球温暖化の抑制や少子化・高齢化への対応は全国共通の課題だが、欧州の環境先進都市と呼ばれる都市では率先して公共交通の整備と自転車の利用促進に取り組まれ、成果を挙げてきた。今では宇都宮市くらいの大きな地方都市では整備が一巡し、もっと人口規模の小さな自治体でもLRTの整備が進められていると聞く。

 とはいえ、遅れている日本ではLRTと言われても実物を見ないと腑に落ちない人も多いだろうし、普段から自家用車に依存している「クルマ脳」の人には邪魔に映るのだろう。

 そうした中で、時間をかけて丁寧に合意形成を図り、LRTの新規開業にこぎ着けつつある宇都宮市とリーダーシップを発揮した佐藤市長、応援する市民の皆さんの苦労は並々ならぬものがあったろう。これまで尽力してこられた皆さんに敬意を表するとともに、ぜひ多くの市民の皆さんに乗り換えてもらえるような魅力ある交通軸を形成していただき、街の発展につなげてほしいと願ってやまない。

 宇都宮市は「○○○愉快だ宇都宮」を都市セールスのキャッチコピーにしているが[14]、街中にLRTが走れば様々な可能性が開け、住む人にも、訪れる人にも、愉快な街になることだろう。

【出典】

  1. 交通未来都市うつのみや(宇都宮市副市長による講演資料、2018年3月13日)http://www.nikkoken.or.jp/pdf/symposium/20180313yoshida.pdf
  2. 第 23回「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」資料よりhttps://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1006078.html
  3. 宇都宮地域における「地域連携ICカード」を利用したIC乗車券サービスの提供に合意しました(JR東日本、2019年7月31日)https://www.jreast.co.jp/press/2019/20190731_ho01.pdf
  4. LRT運賃収受方法について(第23回「芳賀・宇都宮基幹公共交通検討委員会」資料、2019年8月26日)https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/006/078/190826siryou4.pdf
  5. LRT車両は「新潟トランシス」 宇都宮市、実績や維持管理体制を評価(下野新聞、2018年2月23日)https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/11498
  6. LRT車両デザイン(宇都宮市)https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/kotsu/lrt/1016498.html
  7. LRTと一体のコンパクトシティづくりに挑む 宇都宮市長佐藤栄一氏に聞く(日経BP、2018年7月27日)https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/PPP/433746/072300035/
  8. 関東自動車、駅西へのLRT延伸「異論はない」(雷都レールとちぎ)https://www.t-lrt.com/2015/07/21/%E9%96%A2%E6%9D%B1%E8%87%AA%E5%8B%95%E8%BB%8A-%E9%A7%85%E8%A5%BF%E3%81%B8%E3%81%AElrt%E5%BB%B6%E4%BC%B8-%E7%95%B0%E8%AB%96%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%84/
  9. 大谷観光一日乗車券 発売中(宇都宮市)https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/citypromotion/kanko/oshirase/1007246.html
  10. 平成27年度LRTの導入、整備に関する研究中間報告書(宇都宮商工会議所ほか、2016年3月22日)
  11. 地域再生計画LRT導入による魅力ある都市づくり事業(内閣府地方創生推進事務局)https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/tiikisaisei/dai40nintei_furusato/plan/a19.pdf
    テクノポリスセンター地区新設小学校(宇都宮市)https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/kurashi/gakko/gakko/1016546/index.html
  12. 自転車のまち(宇都宮市)https://www.city.utsunomiya.tochigi.jp/citypromotion/jituryoku/konnamachi/1007191.html
  13. 宇都宮都市圏(平成4年)では全目的における自動車の分担率が57.6%、前橋・高崎都市圏(平成5年)では同60.8%、茨城県日立(平成13年)では同67.2%。http://www.mlit.go.jp/crd/tosiko/pt/kotsujittai.html
  14. 宇都宮愉快ロゴhttps://u-pride100.com/logo/

【参考】

(会報『クルマ社会を問い直す』 第99号(2020年3月))

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