会の活動 活動記録

講演「子どもが幸せに育つまち:サドルの上から見た交通」(4)

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2024420日に開催された講演の内容の続きです。

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6. パリ~徒歩15分・自転車で5分の生活圏が集まる都市へ

この中で注目度ナンバーワンはフランスのパリです。パリでは、イダルゴ市長が掲げる「15分都市(=徒歩15分、自転車なら5分以内で、生活に必要なものにアクセスできる街)」というビジョンを具現化するために、急ピッチで環境整備が進んでいます。クルマ依存度のグラフでもすでに低い方から第3位でしたが、現在(2024年)までの間に自転車利用は3.0%→11.2%、自動車利用は14.0%→5.3%と目を見張る変化が起きて、一気にトップへ躍り出ました。写真(次の3枚)から、その様子を少しでも実感していただけたらと思います。

パリの幅の広い自転車専用レーンの写真

(C) Wakako Obata

自転車に乗った大勢の人々が、道路いっぱいに並んで信号待ちをしているところの写真

(C) Jacques Paquier

 

自転車に乗った子どもと大人が三差路を曲るところの写真

(C) Wakako Obata

自転車に乗った子どもと大人が信号待ちをしているパリの街かどの写真

(C) Wakako Obata

下はイダルゴ市長が2020年に再選キャンペーンで使ったイラストで、いままでは通りのほとんどが車のために使われていたのを、2024年にはこうしましょう、というものなのですが、現実のパリはこれに近い状態になってきています。

 

クルマに埋めつくされたパリの通りのイラスト

(C) Nicolas Bascop

公園のように整備され、人や自転車が行きかい子どもが遊ぶパリの通りのイラスト

(C) Nicolas Bascop

学校の周りの通りで人や自転車が行き交うパリの街を見下ろしたイラスト

(C) Nicolas Bascop

こちらはスクールストリートといい、学校周辺の道を自動車進入禁止にするなどして、子どもたちが幸せにすごせる場所にしよう、という取り組みです。建物内も授業のない日は市民に開放するなどして、使い方を大きく変えていこうとしています。

 

路面に図形が描かれた道で遊ぶ子ども

(C) Wakako Obata

パリではこうしたスクール・ストリートを300箇所作ろうと計画していて、すでに180箇所で実現しているそうです。うらやましいですね。

 

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「子どもが幸せに育つまち:サドルの上から見た交通」宮田さんと岡田さんとの対談会

講演・対談会「子どもが幸せに育つまち:サドルの上から見た交通」を開催しました

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