「子どもが幸せに育つまち:サドルの上から見た交通」(2024年4月20日) の講演に引き続き行われた対談会への質問と応答の後半です。
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質問 報道関係者です。先ほどマスメディアへのご批判をいただきましたが、私自身も同じことを感じています。自転車の青切符導入の話題を紙面で取り上げる際に、世論調査で賛成反対を聞こうと提案したのですが、却下されました。新聞社でも世の中に迎合する方はいます。
質問ですが、リスク対策の逆三角形で上の方にあるインフラ整備を進展させるためには行政に意思を伝えることが重要、しかし岡田さんがそういった話を周囲の方々にするとポカンとされるとのことでした。そういう方々が自分の意見を持って訴えられるようにするには何が必要でしょう。
岡田さん まずジェンダー、マイノリティという観点でお話をさせていただきますと、私自身は、日本語話者であり、健康で、医師という社会的に強い肩書があるので、周囲の人たちは耳を傾けてくれるだろうという自信のようなものがあります。しかし一般的な女性は、子どものころから控えめにしなさいと言われてきたり、社会に出ても意見を聞いてもらえなかったりといったことが重なって、自分を無力に感じてしまっています。また子育ては非常に大きなエネルギーが必要ですので、それ以外に費やす余裕がないこともあります。それに事故のことを四六時中考えているわけにもいきませんから、そんなことは私には起こらないだろうと楽観バイアスも抱きますし、複合的で難しいですね。
ただ、最近PTAに入ったのですが、メンバーがほとんど母親で、みなさん子どものためになにかしたいという強い思いはお持ちなんですね。私が手を上げて声をかけていくことで、なにかできる期待もありますので、頑張りたいです。
意見 30年ほど前にパリやアムステルダムを訪問して、とても好きになったんです。今回のお話を聞いていて、道路でスケボーで遊べる時間が確保されていたり、歩行者や自転車利用者向けの信号がちゃんと低い位置にあったりしたのを思い出しました。
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